外壁ボードの継ぎ目や外壁とサッシの隙間（目地）を埋めるための作業を「シーリング」と言います。シーリング材を充填して水や湿気の侵入を防いで、建物を長持ちさせるためには欠かせない工事となります。日光の紫外線や温度差などの影響を受けて、約3～5年を経過するとひび割れ、肉やせ、はく離といった劣化が始まり、外部からの水分の浸入を防いだり、建物の動きに追従する伸縮性が損なわれ保護性能が発揮できなくなり、建物全体の劣化スピードを速めることになりますので。早めのメンテナンスが必要になります。補修方法は、劣化した元のシーリング材を撤去し、全く新しいシーリング材を充填する「打ち替え」と、劣化したシーリング材の上から新しいシーリング材を充填する「増し打ち」という2種類の方法があります。

＜施工の流れ:打ち替え＞

除去、清掃

既存のシーリング材を撤去し、埃などの汚れをきれいに清掃します。

STEP
1

バックアップ材の取付

シーリング材が建物の動き（強風や地震など）に合わせて伸び縮みができるように、目地の深さを調整するためにバックアップ材を取り付けます。目地が浅いときにはボンドブレーカーを使用して、三面接着を防止します。外壁のシーリング工事は二面接着が基本です。

STEP
2

養生

シーリング材などの薬剤が施工箇所以外に付着しないようにマスキングテープで周辺を覆います。

STEP
3

プライマーの塗布

シーリング材と下地との密着性を高めて剥離防止ために目地にプライマーを塗布します。

STEP
4

シーリング材の充填

コーキングガンを使用してシーリング材を充填します。

STEP
5

ヘラでならす

はみ出たシーリング剤を除去し表面をきれいに仕上げるとともにヘラで押えてシーリング材と目地の密着性を確保します。

STEP
6

工事完了

表面をきれいに整えたあと、シーリング材が完全に硬化する前にマスキングテープを剥がし、周辺を清掃して工事完了です。

STEP
7

❄シーリング材は経年劣化しますので、定期的なメンテナンスが必要です。築年数が経過している建物は早めの見直しをしましょう。